先天先生股関節脱臼の既往がある患者さんです。50歳を過ぎて股関節の痛み、下肢長の左右差、跛行、靴下はきや爪切りに不自由を感じて手術を希望されました。
手術では2cm程度の脚延長で脚長がそろいました。疼痛は改善し動きも良好になりました。筋肉の緊張がほぐれるように筋力強化やストレッチを毎日行うよう、退院指導が行われました。
両側変形性股関節症の患者さんです。両股関節の可動域制限と疼痛が高度でした。
両側を一度に手術してリハビリテーションを行うことで、脚長差もなく、関節可動域の改善も良好です。入院期間は片則の場合より1週間程度長くなりますが、最終的な機能は片方ずつ手術をするよりはるかに優れています。
先天性股関節脱臼のため小児期に他院で手術を受けている患者さんです。出産や育児を経たあと痛みや歩行困難が増強し、車椅子で来院されました。脚長差は2cm以上あり、股関節の変形も高度です。
手術は特殊な人工股関節を使用し、脚長差と筋肉のバランスを調整しました。筋力の低下が著明であったので、病状が落ち着いた後、県立リハビリテーションセンターに転院して一段とよい環境で訓練を継続されました。そのおかげで手術後三ヶ月の時点では杖もなく歩いて来院されました。
30年以上前に他院で手術された患者さんですが、人工関節がゆるんでしまい、痛いばかりか「ごろごろ音がする」とのことで車椅子で来院されました。ご高齢でもあり、心疾患や糖尿病の管理が必要なので各科の充実する当院への紹介となりました。
手術では骨盤骨の骨欠損を同種骨移植で補完したうえで、新しい人工関節を設置しました。病状が安定した後、紹介元の病院でリハビリテーションを継続され、杖で歩けるまでに回復されました。
大腿骨頭壊死の診断で来院された壮年期の男性です。脚立に上がって仕事をしたり、時には重量物の運搬も行います。痛みが強く、仕事に支障があるため治療を希望されました。MRI検査では、大腿骨頭の荷重部局所の壊死が認められました。
手術は「表面置換術」を行いました。健常な骨組織はすべて温存し、関節の表面のみを金属で置換する手術です。患者さん側の条件と、術者の高度な技術が必要です。国内でも良好な中長期成績が報告されており、通常の人工関節手術の術後に起こる骨萎縮が起こらない点からもすぐれた治療方法です。
28歳女性、右股関節臼蓋形成不全です。単純レントゲン像では軟骨は保たれています。
しかしMRI検査でで関節唇の損傷がみられました。
臼蓋回転骨切り術(RAO)を行いました。入院期間は6週間程度です。
手術後1年、骨切部の骨癒合も得られ、スクリューを抜去しました。臼蓋は正常になっています。
正常の膝関節
変形性膝関節症のレントゲン
人工膝関節術後のレントゲン
まず普通の手術室を見てみましょう。天井に四角いパネルが3枚あるのがわかりますか?ここから清浄な空気が出ています。
さて、人工関節の手術を行うバイオ・クリーンルーム(BCR; Biologically Clean Room)は全部で12ある手術室の一番奥まった位置に設置されています。普通の手術室とは別の清潔プロトコルで管理されています。
扉を入ると前室ですが、そこにはスタッフが手術中に使うチャンレーヘルメットが置いてあります。人工股関節の手術に情熱を傾けた英国人医師、Dr. Charnleyの名前を冠したヘルメットですが、これを使った手術によって清潔な状態で手術が可能です。
バイオ・クリーンルームの天井です。天井にはなんと30枚のパネル(普通の手術室の10倍があり、中には空気清浄装置が埋め込まれています。部屋の清浄度は常に米国航空宇宙局で定められているクラス100をクリア。天井全体から清浄な空気が吹き下ろされ、四隅のダクトから排出されるべく空気の通路は完全にコントロールされています。
清浄な環境のもと熟練した多くの専門スタッフの共同作業で、正確な手術が行われています。
(1)
(2)
(1)
(2)
(3)
(c-1)
(c-2)
(c-3)
(c-4)
(c-1)
(c-2)
(1)
(2)
(3)
(4)
(5)
(6)
(7)
(8)
(A-1)
(A-2)
(A-3)
(A-4)
(1)
(2)
(3)
(4)
(1)
(2)
(3)
(4)日本整形外科学会 整形外科専門医
日本整形外科学会 整形外科専門医
日本整形外科学会 整形外科専門医
日本整形外科学会 整形外科専門医